みなさんは「春画(しゅんが)」をご存知でしょうか。

春画とは、江戸時代や平安時代に描かれた日本の性をテーマにした浮世絵のこと。当時の人々にとっては娯楽であり、教養でもありました。別名「笑い絵」や「枕絵」とも呼ばれ、単なるわいせつ画ではなく、風刺・ユーモア・文化の一部として楽しまれていたのです。

春画展2025@新宿歌舞伎町能舞台

今回訪れたのは、9月30日まで新宿・歌舞伎町能舞台で開催されていた「春画展2025」。

この展示は、「北斎漫画」の世界的コレクターであり、春画を日本・世界に発信し続けている浦上蒼穹堂代表・浦上満氏による春画コレクションから、約100点を展示。

菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国芳など、江戸を代表する浮世絵師たちによる作品群が並びます。

会場の「新宿歌舞伎町能舞台」は、舞台や橋掛り、客席まで全面的に活用し、まるで江戸の参道をくぐるような展示演出。足を踏み入れた瞬間、江戸時代の文化と現代のエネルギーが交錯する独特の空間体験が広がっていました。

ジェンダー・国籍・宗教を超えて、江戸の人々が描いた「欲望と笑い」の世界を楽しめる展覧会。

日本最古の「まぐわい」の物語

日本のはじまりにも、性=まぐわいの物語があります。

古事記や日本書紀には、国産みの神話としてイザナギとイザナミの夫婦神が登場。二柱は「日本の島を作ってほしい」と命じられますが、当時は性交の作法をまだ知りませんでした。

そこで登場するのが、セキレイという小鳥。尾を上下に振りながらちょこちょこ歩き、ついばむ仕草を見せて「こうやって寄り添いなさい」と教えたとされています。

この逸話から「日本で最初の性交渉の体位はバック挿入だったのでは?」という説まで存在するのです(諸説ありますが…笑)。

春画展2025は、単なるエロティックな展示ではなく、日本人が古来から「性」を文化としてどう捉えてきたかを知る機会でもありました。

江戸の絵師たちが描いたユーモラスで美しい世界、そして神話に見る「性の起源」。

性は人間の本質であり、笑いと文化の一部。
改めて「日本のエロス」の奥深さを感じられる体験でした。